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令和5年12月度 看護勉強会

今月は看護師のTさんが講師となり「シナリオ訓練」を行いました。

 

今回行ったシナリオ訓練とは事前に何パターンか架空のご利用者様情報と訪問した時のご利用者様の様子を提示し、その方に実際訪問した時、皆さんはどんな対応をしますか?という事を実演で行い、普段みんながどのような処置や対応を訪問時しているのかを共有し、学びを深めるといったものでした。

 

私たち訪問看護師は普段は基本一人でご利用者様宅に伺いますので、普段自分以外の看護師がどのような視点をもってご利用者様を観察しアセスメントし処置やケアにつなげているのかなかなか見る事ができません。私自身、訪問看護を始めてまだ半年の新人です。病棟での経験はありますが、やはり訪問時ご利用者様の異変に気付いた時すぐ近くに相談できる医師や看護師がいないのは不安になります。

 

ですので、訪問時ご利用者様の異変に気づいたら、何を疑うのか?どのような処置が自分に出来るのか?どこをどう観察するのか?どのタイミングでどこに連絡をするか?こういった事を先輩看護師さんに実演で指導いただけるのはとても勉強になりました。

 

今回実際に行ったシナリオ訓練の一例として「食事中窒息を起こした利用者様の対応」がありました。実際に実演し、窒息時はまず咳をさせる⇒背部殴打法⇒ハイムリック法と侵襲の少ないものから行うこと(ハイムリック法は横隔膜損傷、内臓損傷のリスクがあるので一般市民向けの応急手当からは手技として削除されているそうなので医療従事者もかなり慎重に行う)、吸引、救急車要請のタイミング、救急車到着までの応急手当などを確認しながら窒息時の対応について学びました。

 

訪問時こんな状態になっては欲しくないのはもちろんですが、もし万が一の場面を想定して勉強しておくことで実際に同様の場面に出くわした時の対応への自信へと繋がりました。

 

このように日頃から「こんな時どうする?」「こうなったらどうしよう。」そういった視点を持ちながら、職員同士で勉強し、ご利用者様とご家族の方が安心して生活していけるよう今後も訪問を行っていきたいと思います。

 

〈看護師O・R〉

2023年12月21日

令和5年11月度 リハ勉強会

11月に行ったリハビリテーション課の勉強会は、「褥瘡患者のための車いすの処方」というテーマで、
原因と対応について資料の読み合わせと意見交換を行いました。

 

以下簡単に概要です。

資料は主に脊髄損傷者と体幹や骨盤周囲筋が機能的に作用しない高齢障害者を対象に褥瘡好発部位が

(1)坐骨部:41%    (2)仙・尾骨部:35% (3)大転子部:9% (4)背部:7%

となっており、今回は(1)坐骨部、(2)仙・尾骨部に対しての対応を学びました。

 

ここでは簡単に原因をお伝えします。

(2)の仙・尾骨部の褥瘡原因となる前方滑り座り(所謂仙骨座り、ずっこけ)は、訪問現場ではよく見かけます。

 

原因として身体機能面では、
①ハムストリングス(もも裏の筋肉)の短縮により骨盤が後傾位となっている事。
②車いす走行時に下肢で操作をする際にバックレストに背部を押し付けてしまう事。

 

車いすの要因としては、
①車いすが利用者様の体格より大きく奥行きが長い事。
②円座(ドーナツ型)を使用している事等が挙げられていました(抜粋)。

 

読み合わせ途中で、訪問時に見かけることが多くなった、
「アウルリハ3Dレギュラー」に対する情報共有もありました。

日々福祉用具の機能面も向上し新しいクッションが出てきている為、共有出来たことは有意義であったと思います。

 

12月は引き続き、同資料の残りを読み合わせて行く予定です。

 

 

<報告:理学療法士M・T>

2023年11月16日

令和5年10月度 リハ勉強会

 今月のリハビリ課勉強会では、8月度に引き続き、日野市の介護保険パンフレット「ささえあいの介護保険~わかりやすい利用の手引き~」を利用し、訪問看護ステーション以外の介護保険事業について改めて学びなおしました。

 

 特に今回の内容に関しては、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどの施設に入所して利用するサービスのそれぞれの違いをおさらいしました。

 

 私達訪問看護ステーションの職員は、施設へ訪問させていただく機会は多くはありませんが、そのような利用者様を担当させていただいた場合は、施設職員の方とも連携して業務に当たっています。

 

 上記の内容とは別に、介護保険を利用した住宅改修についても改めて学びなおしました。

 

 介護保険の住宅改修には、手すりの取り付け、段差の解消、引き戸などへの取り替え、洋式便器などへの取り替え、などが利用できます。

 これらの内容に関しては、我々リハ職員、特に理学療法士や作業療法士は業者の方と連携し対応させていただくことがあります。

 

 また、介護保険での住宅改修は基本的には限度額20万円までの利用ですが、初めて住宅改修対象費が支給された住宅改修の着工日の要介護状態区分を基準として、「介護の必要の程度(基本的には要介護度)」の段階が3段階以上上がった場合には、それまでの利用状況に係わらず、再度20万円まで支給可能となります。

 

 細かい内容ではありますが、このような制度を把握しておくことも在宅訪問業務を行う上で必要なことです。

 

 引き続き、関わる人々に『安心』と『希望』を届けるために学びを深めてまいります。

 

 

<報告:理学療法士K・E>

2023年10月19日

令和5年10月度 看護勉強会

 今月はリハビリ課主任のKさんを講師として関節可動域(ROM)と関節可動域訓練(ROMex)について学びを深めました。

 

 手を伸ばし、物を掴む、箸を上手に使いこなし、口に運ぶ。身体を起こす・捻る。ベッドから降りて立ち上がる動作や出勤のためにサクサク歩く動作全て、何気なく行っている事は、筋肉と関節と神経がいい塩梅で丁度よく調節されているのだと感じました。そのなかでも、関節は種類がありますが、全てが同じ動きをするなんて事はなく、関節にはそれぞれ【可動域】が決まっていて個性があるのだなと思うと急にかわいらしく思えてきました。

 

 例えば、蝶番関節は膝・肘関節についていますが、主に伸展・屈曲しか出来ないのです。それ以外はできないため、肩関節の動きを制限される上に、本来とは逆方向に動かされる腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)が相当痛いという事が理解できます。可動域以外の動きをしようと試みると骨折や関節が外れるリスクが高い事から、骨が弱っている高齢者の方々の動きに注意しケアしなければならないのだなと改めて感じました。

 

 寝たきりになると身体が思うように動かせず、関節も同様に動かしていないと、固まってしまう現象が起こりますが、動かせる範囲や、動かせる可能性が低くなる事なのではないかと思います。全く動かしていなかった車のエンジンを急に掛けようとするとうまく掛からなかったり、バッテリーが上がってしまったりするように人間も同じで、急には動かせないのです。そのため、日常的に身体を動かし、関節可動域訓練(ROMex)を行って適度に慣らすアプローチが大事なのだと学びました。

 

 また、勉強会の中で最も驚いたのが、膝関節の伸展制限が-20°以上になると立位が困難になるという事でした。たったの-20°で?と思ってしまいました。ですが、小さな変化が身体に大きな影響を及ぼしているのは事実で、利用者さんに合った関節可動域の限界を知った上で訓練していく事が拘縮予防や体動制限の予防に繋がると感じました。また、褥瘡予防のため、と膝関節の下に安楽枕を良く入れていた事がありますが、関節屈曲位の保持をしすぎるのも良くないと感じ、褥瘡予防のための安楽枕の選定や継続する期間にも気をつけていきたいです。

 

 冬になるにつれて寒くて身体が縮こまりますので、食欲の秋・運動の秋と称される今の内に自分も利用者さんの身体も動かして、関節可動域を狭めないように関わってまいりたいと思いました。

 

 

<報告:看護師M・A>

 

2023年10月12日

令和5年8月度 看護勉強会

みなさま「酸素」と聞いてどのようなイメージをお持ちですか?

 

「空気中にあるもの」「生きるために必要なもの」「美容にいい」なんてイメージをお持ちでしょうか?  

 

今月の看護課勉強会のテーマは「在宅酸素濃縮機について」皆で情報共有を行いました。  

 

在宅酸素濃縮機とは、空気中の酸素では生命に必要な酸素を維持できない方のために、酸素を濃縮して投与する治療法です。現在在宅での使用者は約17万人(「ガスメディキーナ2019」より)いると言われています。空気中の酸素は約21%で80%近くが窒素です。その酸素を90%以上に濃縮するための機械が在宅酸素濃縮機です。空気中の酸素に比べ、かなり濃い酸素を作っていることになります。

 

ここで皆様、小学校の理科の授業で「酸素は燃えやすい性質を持っている」と習ったことを覚えていますでしょうか?

 

酸素は非常に燃えやすい性質を持っておりますので、この酸素濃縮機の近くでタバコを吸ったり、料理をしたらどのようになると想像できますか?引火してとても危険だということが想像できると思います。

 

我々訪問看護師はこの特性を理解し、利用者様やご家族様に使用上の注意点や機器の必要性などをお話しできなくてはなりません。また、在宅酸素療法を行うためには酸素濃縮機以外にも液体酸素という方法があります。それぞれに長所短所がありその特性を理解していなくては在宅酸素利用者の方の看護はできません。  

 

今回それぞれの特性や使用方法を改めて周知するということを行いました。  

 

昨今医療機器は目覚ましい進化を遂げています。機械に置いて行かれぬよう日々勉強していくことはもちろんですが、機械を見るのではなく「機械を使用している方々を看れる」ように看護課一同知識の底上げを行ってまいりたいと思っております。

 

そして利用者様とご家族様が安心して過ごせるよう今後も訪問を行っていきたいと思っております。

 

 

<報告:看護師T・T>

2023年8月17日

令和5年8月度 リハ勉強会

今月のリハビリテーション課勉強会では、日野市の介護保険のパンフレットを参照しながら、介護保険制度のおさらいをしました。

 

訪問介護には『身体介護』(食事、排泄など身の回りの世話)と『生活介護』(食事の準備、買い物などの家事)があります。『生活介護』は基本的には、ご家族様と同居されている場合は利用できない事など、再確認しました。

 

また、当社のような『訪問看護』(リハビリ含む)と、病院等に事業所のある『訪問リハビリテーション』は制度上、別のものとなっています。

 

更に、通所介護の種類や通所介護と通所リハビリテーションの違い、ショートステイや小規模多機能型居宅介護の種類なども改めて確認しました。

 

ご利用者様の生活を支えていくためには、様々なサービス事業所と連携していく必要があります。複雑な制度を理解し、ご利用者様により良いサービスを提供できるよう努めていきます。

 

 

<報告:作業療法士O・N>

2023年8月17日

令和5年7月度 リハ勉強会

7月のリハビリテーション課勉強会では、褥瘡対策にリハビリ課としてどの様に関わっていくかという課題の下、ブレーデンスケールを用いて統一的に褥瘡の評価をしていく事となり、その評価方法の確認を行いました。

 

褥瘡対策に積極的に関わる背景として、近年多くの介助や医療処置を必要とする利用者様の訪問が多くなっており、リハビリテーション専門職による訪問においても、褥瘡のリスクが高い方に対してその予防や管理に寄与する事が求められているためです。

 

以下が概要です。

 

ブレーデンスケールは、
①知覚の認知 ②湿潤 ③活動性
④可動性 ⑤栄養状態 ⑥摩擦とずれの6項目からなります。

 

各項目1点(最も悪い)から4点(最も良い)で採点する評価法です。
最低6点から最高23点の範囲で、点数が低くなるほど褥瘡発生のリスクが高まります。

 

施設や在宅では17点以下になると褥瘡が発生しやすいといわれています。

 

勉強会では、②湿潤と⑤栄養状態の項目について議論がなされました。

また、ブレーデンスケールには骨突出部や体圧、浮腫に関しての主だった項目がない為、備考欄に追加で記載をしていく事が大事ではないかとの意見もあり、実施していく上でとても有意義でした。

 

以前の訪問では、中々利用者様の活動量や離床時間を測れない部分がありましたが、座圧測定やブレーデンスケールにてリスクを数値化し、利用者様がより快適に在宅での生活が送れるような支援に繋げていければと考えています。

 

 

<報告:理学療法士M・T>

2023年7月20日

令和5年7月度 看護勉強会

今月の看護師勉強会は「心不全治療のスタンダード、こんな人が在宅にいたらどんな段階か?」と「即対応が必要な事例」という事例を用いての勉強会を行いました。

 

心不全の治療についてやご利用者様からの緊急連絡があった際、どこを観察してどう考えるか、どう行動するかなどを学びました。

 

私は訪問看護師になって1年半になります。病院勤務とは違う事がいろいろとありますが、中でも一番の違いは緊急コールだと感じました。

 

病院では医師が近くにいるためすぐに報告し診てもらえますが、在宅では「苦しい」「熱が出ました」「転んでしまいました」などいろいろな緊急連絡が入り、まずは私達がご様子を観に伺います。その時、どこを観てどう判断するか、どう対応するかが大切になってきます。

 

今まで訪問したことがない利用者様のお宅から連絡が入り、その時に初めて行くこともしばしばあります。

基本的な疾患の勉強はもちろんですが、普段からの情報共有や分かりやすい記録を残すことも大切だと感じました。

 

今後もご利用者様が安心して過ごせるよう訪問を行ってきたいと思います。

 

<報告:看護師T・E>

2023年7月6日

令和5年6月度 リハ勉強会

前回に引き続き「訪問看護アセスメント・ハンドブック(中央法規出版)」を利用してのフィジカルアセスメントの勉強会を実施しました。

今回は「排便」の項目のQ4~Q7までを進めました。

 

内容としては便秘の種類、およびそれを判断するために必要な確認事項、実際の利用者様の状態についての共有をすることができました。

例えば、食事量・食物繊維摂取量・水分摂取量が低下していると機能性便秘となる可能性がありますし、運動量が低下していると習慣性便秘となる可能性があります。

 

また、リラックスして排便できる環境になければ便意が抑制されることによる習慣性便秘を呈する可能性もありますし、内服薬(抗コリン薬・抗パーキンソン薬・向精神薬・麻薬・……)の副作用でも便秘を呈することがあります。

病院勤務であれば、患者様の排便状況の管理やコントロールはほとんど病棟職員の方(医師・看護師・介護士・……)が行ってくれますが、在宅の利用者様に関しては、職種に関わらず訪問者が関わる必要があり、リハ職も例外ではありません。

 

当ステーションが使用している生活記録用紙(バイタルチェック表)には最終排便日や便性についての項目があり、排便についてのアセスメントを失念しないように工夫されています。

引き続きフィジカルアセスメントの理解を深めてまいります。

 

<報告:理学療法士K・E>

2023年6月15日

令和5年4月度 リハ勉強会

先月に引き続き「訪問看護アセスメント・ハンドブック(中央法規出版)」より「排泄したい」のアセスメントを勉強しました。

 

排便の量や回数には個人差がありますが、臨床的には「3日以上便が出ない場合」を便秘と定義するそうです。また、たとえ毎日排便があったとしても少量で残便感などの不快症状があれば、便秘と判断されます。

 

便秘は、①器質性便秘(イレウスや大腸癌、ポリープなど腸そのものの病変による通過障害で起こる便秘)、②機能性便秘(食事・食物繊維・水分の摂取量に起因する消化器官の機能低下で起こる便秘)、③習慣性便秘(運動不足・内服薬の副作用などにより消化器官の働きが乱れて起こる便秘)に分類されます。

 

実際の訪問現場でのアセスメントで大切な事は上記の分類ではなく、アセスメント結果を看護につなげることです。

 

リハビリ職でも排便の有無、腸の蠕動音、便秘であれば嘔気や嘔吐がないか、腹痛がないかなど、イレウスや腸閉塞のリスク状態を確認できるようにする事が、利用者様の健康管理にとても重要だという事を学びました。

 

 

<報告:作業療法士M・Y>

2023年4月20日

令和5年3月度 リハ勉強会

3月も2月に引き続き「食事」に関しての勉強会を行いました。

 

今までの内容は口や喉の機能に関する部分が主でしたが、今回はそれ以外の要因である、

「食欲はあるか?」

「食物を口まで運べるか?」

「食事環境の準備は整っているか?」

について、実際のケースを検討しつつ確認していきました。

 

食欲が低下している場合、運動不足や心因性、嗜好に合わないだけでなく、加齢や薬の副作用、口の中の乾燥等による味覚障害が隠れている事があります。

 

食物を口まで運べない時は、箸やスプーンを操作する手や腕の機能だけでなく、姿勢が崩れていて手が使いにくい等、体幹に問題があることもあります。

 

また、食事を楽しめるか、食べたいものを買いに行けるか等、環境も重要になります。

 

今までの勉強会の分も含めて、食事には様々な要素があることを改めて確認できました。

食事に関しては、嚥下障害を主に扱う言語聴覚士だけでなく、作業療法士や理学療法士もそれぞれの専門性を活かしてアプローチし、チームで対応していく事が重要であることを改めて理解できました。

 

今後も利用者の皆様に安心と希望をお届けできるよう精進していきます。

 

 

<報告:作業療法士O・N>

2023年3月16日

令和5年2月度 リハ勉強会

2月は、12月勉強会「食事」の続きです。

 

資料を用いた読み合わせと実際の利用者様に照らし合わせた意見交換を行いました。

 

内容としては、
・口唇の開閉は可能か
・知的水準の低下はないか
・半固形物や飲水、氷片によるむせの有無確認
・口腔内の食塊残存確認
でした。

 

ここでは、知的水準の低下について簡単に説明します。

 

身体機能に問題がないのに、食事がうまく摂れない。その原因を「認知症」としたときに、代表的な兆候として
 ①食事の拒否
 ②自分から食べようとしない
 ③食事中に食物が口の中に残った     
  ままになる
の3パターンが挙げられます。

 

食事への理解が得られにくい事や環境が落ち着かない事が多く見受けられます。

対応としては、体調の確認や環境(テーブルの高さ、食べやすい位置・姿勢、食べる時間)
※食べる時間とは、これまで13時に食べていればその時間に合わせる。
また、怒らない。無理に食べさせず、1食位抜いても構わないという姿勢も大事な様です。

 

また勉強会を通して、口腔内に食塊の残存がないかにも留意して、誤嚥の防止に努めて行くことも大事だという気づきが得られ有意義でした。

 

 

<報告:理学療法士M・T>

2023年2月16日

令和4年12月度 リハ勉強会

今月の勉強会は引き続き、「訪問看護アセスメント・ハンドブック(中央法規出版)」を使用しての、フィジカルアセスメントについての勉強会の続きを実施しました。

 

前回までで“1.生命を維持するしくみ(呼吸・水分・代謝・循環のアセスメント)”の項目が終わり、今回から“2.生活をするためのしくみ”の項目に入りました。

今回は“「食事がしたい」のアセスメント”の途中までの内容となりました。

 

リハビリテーション専門職が食事や嚥下機能の評価をする場合、一般的には言語聴覚士(ST;Speech-Language-Hearing Therapist)が主に業務に当たることとなります。

令和4年12月現在、当ステーションには3名の言語聴覚士が在籍しており、利用者様に食事や嚥下機能の評価が必要であると思われた場合、主治医の先生や担当ケアマネージャー様に許可をいただいた上で言語聴覚士が同行訪問などをして評価をする体制が整っています。

 

しかし、必ずしも言語聴覚士が同行しての評価が可能なケースばかりではなく、状況によってはリハ職の場合は理学療法士や作業療法士が食事や嚥下機能の評価をしなければならないこともあります。

本項目はそのような事態を想定し、どのように対応すれば良いか、といった観点からも有意義なものであったと思います。

 

特に「反復唾液嚥下テスト(RSST;Repetitive Saliva Swallowing Test)」の実施方法や、(次回以降の内容と重なりますが)誤嚥しやすい食形態としてどのようなものがあるのか、といった内容を言語聴覚士の職員から発信できたことはとても良かったと思います。

 

引き続き、“生活をするためのしくみ”について学びを深めてまいります。

 

 

<報告:理学療法士K・E>

2022年12月26日

令和4年10月度 リハ勉強会

訪問中に利用者様が痙攣発作発症!意識レベルダウン!そんな経験をされたことはありますか?

 

今月の勉強会は、「リハビリ中に痙攣発作やてんかん発作を起こした時にはどうする?療法士や介護者はどう対応する?」について、資料の読み合わせと意見交換を行いました。

 

急性期の病院に勤めていた時は、術後の痙攣、症候性てんかん発作や低血糖発作で意識レベルが低下してしまう患者さんに対応することもありましたが、リハ室内には沢山のスタッフもいて、病棟に連絡すれば医師も看護師もすぐに駆け付けてくれます。訪問ではそうはいきません。長時間持続する痙攣や痙攣を繰り返す重積状態では緊急性を有します。様子を見ていて良い場合の発作もあります。

 

まずは発作の重症度を理解する必要があります。観察するべきポイントとして①バイタルサイン(特に呼吸状態)、②前駆症状(嘔吐、悪心、幻覚など)、③発作の状況(持続時間、意識レベル、痙攣部位、眼球位置、失禁など)、④発作後の状況(意識レベル、麻痺、健忘、頭痛など)があります。必要に応じ、速やかに医師に連絡を取り、対応を依頼します。

 

やってはいけない事は①舌を噛まないようにタオルなどを口に入れる、②「大丈夫ですか?!」と激しく身体を揺する、などです。

 

まず心がけるのは「落ち着く事」「安全確保」「気道確保」「嘔吐物の誤嚥を防ぐために顔を横に向ける」、それから上記の①〜④をしっかり確認。とても勉強になりました。

 

こらからも、利用者様ご家族と担当スタッフ間で対応方法を共有し、安心安全の訪問を実施していきたいと思います。

 

 

<報告:作業療法士M・Y>

2022年10月20日

令和4年9月度 リハ勉強会

今月も先月に引き続き「循環」のフィジカルアセスメントについて勉強会を実施しました。

 

今月の内容は肺音から循環器障害の重症度を判断する、浮腫について、循環器障害の疑いがあるか無いかを確認する5項目についての内容でした。

 

循環器障害を疑う5項目の状態として夜間の尿量増加があるか無いかといった項目がありました。その他4つの項目(活気はあるか、湿性の咳は無いか、血圧110~150mmHg以内か、脈拍50~80回/分)は分かりましたが、夜間の尿量と心臓の関係性が理解できませんでした。調べたところ心不全患者は腎血流量が低下し尿が作られなくなりますが、夜間は心臓の負担が軽減し交感神経の緊張が緩むことで腎血流量が増加する為、その結果尿量が増加すると考えられているようです。

 

このように項目だけ暗記するのではなく、何故そうなるのか生理学的に考えるとより理解が深まる為、今後も探求心を持ちながら様々なことに取り組んでいければと思いました。

 

<報告:理学療法士M・M>

2022年9月22日